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意外とドラマはないFTMの生活

今までなんとなーく埋もれて生きてきたFTMが楽に生きてる奴もいるよって話をします。因みに、下衆な人間です。

仕事編

①工場

とある県のとある工場に勤め始めました。

よくある派遣というものです。

 

もちろん女子として。

 

とりあえず金を貯めようと考えました。

貯まるまでの我慢です。

とはいえ自由に生きてましたので、心に負担はありません。

人間、性別が全てではありませんから。

 

仕草や何かをすれば「お前は男か!」というツッコミを気持ちよく受けて仕事しておりました。

懐かしい。

 

20になった時、ホルモン治療を開始します。

それと同時に家族にカミングアウト。

 

メールで送りました。

気持ちをまとめる上では1番いいと思ったので。

また、他の家族に読ませたら同じ情報を共有できます。

後から兄に聞いたのですが、

母はなんとなくわかってたけど、と泣いていたそうです。

父は夜中なのに仕事に出かけ、カオスだったよと報告を受けました。

 申し訳ない。

結果、家族に変わりないし、子供に変わりないし、そもそも俺は女だと思ったことないと嬉しい言葉。

立派になったな長男。ありがとう。

 

というわけでホルモン治療を開始したのでした。

 

変化についてはみなさんとほとんど一緒です。

毛は濃い方です。

身体中もさもさ。これはいらなかったな。

1年で髭が濃くなり青くなりました。

 

工場では、じわじわと世の中にではじめた「性同一性障害」という言葉を知っている人から、「性同一性障害?」と声をかけられました。

そーですよーと普通に返してましたが、みなさん普通に私という人間として接してくださいました。お優しい。

 

さらにお金を貯めて名古屋へ出てきました。

 

②名古屋

まだ胸はあります。Fカップでした。

お高いナベシャツを毎日毎日キュッキュッときてました。

 

とりあえず生きていくためには仕事です。

パス度が高くなったので、男性として就職活動を始めました。

スーツを買いに行きましたが、特にバレてはなかったと思います。

しっくりきますよねースーツ。

初めて着ましたけど、ホルモン継続で体系的にもしまっていたし、筋トレもしていたのでラインは女性らしさもなく、違和感はなかったのでよかったです。

 

①就活

就活で1番困ったのがカミングアウトのタイミングです。

人間力で勝負!と思っていたのですが、保険とか云々で性別って必ず必要。

ならば最初に応募の時点でカミングアウトして、それでもいいよってところに行こうと決めて応募しまくりました。

適当にです。

そしたら1つ、本気でやりたいと思える企業を見つけました。

DTPオペレーターというもの。

楽しそうなので応募したら履歴書を送ってくださいときました。

履歴書の性別欄は戸籍の性別。

名前も本名。

備考欄に、性同一性障害で、今後名前も変えるから通り名を使用したい、それ以外は何も望みません。健康だし、工場で慣れてるから夜遅くても大丈夫。

聞かれたことには誠意を持ってお答えいたします。

という旨を記載して送りました。

 

まさかの書類選考通過で面接へ。

 

②面接

面接官(後の上司)がすごいいい人なんですよ。

「お、スーツだねーわからないなー言われないと」

という言葉から始まり髭も生えるのかー凄いなー、終始もし入社したらトイレは?などなどこちらへの配慮の塊です。

胸や下のことはきかれませんでした。マジ紳士です。

申し訳なくなるほど。

しかも応募400人くらいいたらしく、書類だけでも大変だったよーと、全部1人で読んでたらしいですよ。すごい。

1時間ほどほぼ世間話。

「じゃあ職場見学してみる?」と現場を見せてもらい、その日は帰宅。

 

お礼状はその日に送りました。

あとは他に応募もせずまったりと待機。

貯金大事。

 

すると、予定日になっても結果の連絡が来ません。

とりあえずお問い合わせ。

メールで、選考結果の通知はいつ頃になりますか?お忙しいと思いましたのでメールにて失礼いたします。

って感じて送ったらその日のうちに、

「ごめんごめん!採用です!決まってたけど、他の人がなかなか決まらなくて!」

と連絡があり、決まったのでした。

 

男性として、他の社員には言わずに入社。

 因みに私服なのでちょっとダボついてても大丈夫。

だいぶお世話になりました。

 

運が良かったのだと思います。

もし、運が悪いとか、あからさまに差別された方。ダメでも次へ行けばいい、嫌がられてまで働かなくてもいいんですよ。

会社ってたくさんあるし。

働きたい職場を選べないのはちょっとあれなんですけど、いいとこだと思って、カミングアウトで拒否されたらそれが普通だと思います。 

悪くは受け取らないであげてください。

逆に受け入れてくれたら、凄い器がでかいなと感じます。ここで頑張ろう!となります。

もしあなたが能力を持っているならそこで発揮すれば良いのです。

私たちは知っています。

性別と能力は関係ない。能力の差は努力で埋まります。

見返しちゃってください。

 

とは言え簡単に入れる会社ってブラックもあるかもしれませんので気をつけてね。

 

最初の会社は本当にいいところで、ただ経営悪化のため辞めましたけど。

残念。

 

③営業

次に営業の会社へ、手っ取り早く入れたからです。

2ヶ月で辞めました。

住宅への飛び込みでネット配線の営業なのですが、行くとこ行くとこじいさんばあさんしかいません。

しかも少し騙して電話回線を変えさせる手法が納得できず。

退職を決意。根性ないわー。やっぱ女かー?とある意味で落ち込みました。

誰かに言われたわけではなく自分でディスるプレイです。

まぁ関係ないです。明らかに嫌がられてるのわかってても、コミュニケーションがとれる人もいればダメな人もいます。

割り切って稼ぐ人もいれば、騙すのはちょっとって人もいます。

それでいいんです。

 

④介護業界

この頃にはもう女と見られることはないし、生活する上で苦労もありません。

もちろん、頭の認識で自分は男だし、体は違います。

とりあえず静かに現世を終わらせて来世はちゃんと生まれようとは思います。

(無宗教です)

でも特に生活上、性別で困ることも少なく、必要な時にカミングアウトするだけです。

しかし、少し疲れていました。

やりたい仕事へカミングアウトしては断られる、仕事しながらの転職活動は骨が折れます。

その大事な1日をいい会社に入る為のものとして使いたいのです。

しかし、

"誰でも受け入れるフレンドリーな会社です!

楽しく日本が元気になるようなことしたい!

頑張る人を大事にします!"

みたいなの、結局あれです。

誰でもじゃない(笑)

なんとなくめんどくさそうな人間を排除します。ま、当たり前か。

そんなこんなで文面に踊らされた挙句、

もう、差別のなさそーなところへ行こうと介護福祉へ逃げ込んだのです。

 

しかし、お金をもらうからには本気で働きます。

会社は黙ってていいよと言ってくれました。

国家資格もゲットしました。

誰も女だとはおもわず、じいさんばあさんも疑いもしません。

なんと心地よい空間。

あれよあれよと2年ほど経過しました。

 

⑤介護業界で転職

ある日、大きな施設が立つと聞き、このままでは経験値が少ないまま年数だけが経ってしまうと考えた私は転職を決意します。

紹介なのですぐ入れましたけど。

そこでも人が居ないからか、すぐに男として受け入れてもらいました。

3年経って最近気づいたのは、上の方々は私がFTMということをどうやら忘れていらっしゃる。

そのおかげか、わりと責任ある立場も任せていただけるようになったのです。

しかし私の中でウズウズとしはじめます。

 

⑥やっぱパソコン好きやねん

私は以前からプログラミングなどの仕事に憧れていました。

パソコンで文字を入力したらシステムとして動くってかっこいい。

社会動かしたい。

未来作りたい。

本気でそう思っています。

そう考えた時もうすでに27歳。

年齢的にも遅い。

未経験。

性別もなんかよくわからん。

いくらグローバル化が進んでいるIT 業界でもここは日本です。

簡単には受け入れられません。

未だに履歴書には男か女かの欄があって、男女参画ナンチャラカンチャラの法案が無ければ差別のなくならない国なのです。

 

というわけで、とりあえず書類を通して、面接でいい感じになったらカミングアウト!ってことにしました。

 

だって、仕事へのやる気や思いに性別は関係ありません。

引越しや鳶などは区別されて当然と思います。

筋肉量が違うから。

 

しかし

"未経験からでもおっけー!やる気次第!"

っていうならば、性別は関係ないのです。

まずはやる気と情熱、介護で培ったコミュニケーション能力を前面に出し、一緒に働きたいとイメージしてもらう。

 

それから、性別の話。

あからさまに嫌悪を出されることはありませんが、同じ条件の性別問題なしがあればそっちを取るでしょう。

それも仕方ありません。

 

運とタイミングと情熱と面接官の人がらと会社の社風がマッチすれば、巡り会えるはずなのです。

 

よし、やろう!

そう思った時職場の上司に告げましたが、1年待ってくれと言われました。

人はいないし、今抜けられると施設の形がまだ出来上がってないから崩れると。

1年間は勉強でもするか。

というわけで先送りになったのでした。

 

 因みに勉強どころではありませんでした。

忙しすぎて肝臓の数値が上がりドクターストップがかけられるほどです。

 

そして今年に入り、本当に年齢的なことがやばくなって来たので、本格的に勉強を始めると同時に転職をする事にしたのです。

 

今まで私が入れなかった、スーツを着たネクタイ族の中に飛び込むのです。

これからどんなに辛いことがあっても、ちゃんとしたビジネスマンになるためのハードルは越えよう。という決心を胸に。遠い目。

 

というか、転職を考えるとき、いつも男性として生活を送っているため、考えるのは多分普通のことです。

経験ないけど大丈夫か?

この会社はブラックじゃないか?

やりがいのある仕事か?

学ぶ姿勢を維持していけるか?

などなど、気づいたら性別のことは忘れてます。

で、履歴書やらを書くときに気づきます、そう言えば性別でダメってこともあるかな?と。

 

まぁ、差別を受けても罪を憎んで人を憎まず。

どこにいても、こちらがずっとフレンドリーにしていようと決めています。

 

というのも、私は地元でよく外国人と会います。

そのとき、こちらは怖いのです。でかいし。

英語わからないから多分からかわれてるんだとか、マイナスのことばかり考えます。もちろん身構えます。事件もあったし。

 

でも向こうはフレンドリーに話しかけてきます。頑張って日本語を使おうとしてくれます。

歩み寄ろうとしてるんですよね。

いつの間にか友達です。

 

その姿勢を私も持てばいいのです。

差別は最初は仕方ないんです。

得体の知れないものが怖いんですよ。みたことない料理が上手いから食えと言われても食えないのと一緒です。

でも、誰かがそれを美味しそうに食べてたり、見たことある材料が入ってたり、どうやって作られたのかを理解したら食べてみようかなって気になったり、なにかのきっかけで良くも悪くもなります。

食べて見てダメならそれはそれで個性ですから、そいつが悪いやつではないことくらいこちらも理解が必要です。

 

また脱線しましたね。

とにかく、私は私です。

でもちゃんと常識守ります。

仕事します。

それだけです。それで戦います。

 

どうしても長くなりますね。

この辺で。